柔道教育の最前線。町道場でいま何が起きているのか?ビデオ講演(特集・紀柔館第3回)
「特集・紀柔館」第3回は紀柔館の腹巻宏一先生のビデオ講演です!インタビューさせていただき、いま紀柔館では何を課題として捉え、どのような取り組みを行っているのか、その背景にある社会の変化は何か、などを伺いました。1時間を超えるインタビューを約10分に凝縮したものですが、柔道教育の最前線でいったい何が起きているのか、ぜひご覧ください!
ビデオ講演の主な内容
- -試合に勝つためのプログラムではなく、「考える力」を向上させるプログラムに切り替えている
- この方針には賛否両論あり。以前の結果を出すための稽古がいい、という保護者もいれば、以前であれば試合に勝てずに辞めていった可能性の高い生徒が柔道を継続している、という側面もある
- その指導方針の変化の背景は社会における価値観の多様化である。みんなで歯を食いしばって頑張ればみんなよくなる、という社会ではなくなった。
- これからの柔道教育に必要なことは、異なる分野(空手、剣道、合気道ほか武道にかぎらず)から学ぶことだと思う。
3.0マガジン編集部から一言
本ビデオ講演は、2017年4月30日に東京で開催された第2回フォーラムJUDO3.0で放映されました。
2020年に大学入試が変わるなど大きな教育改革がありますが、その内容は、「マニュアルを忠実に実行できる」人材から、「マニュアルにないことを自分で考えて実行できる」人材の育成への変化であると言われています。社会で求められる人材が社会の変化によって変わっているのですが、紀柔館の取り組みはこの変化に対応しているように思いました。
国の教育政策がそうであるように、柔道教育についても、そもそも育成したい人材とはいったいどのような人材なのか?を立ち止まって考え直し、変えるべきところを変える時期にきているかもしれません。酒井