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【授業レポート】中学生が考える平和と柔道 -第131回3.0オンラインカフェ-

2022年7月1日(金)、judo3.0が開催するオンライン上の勉強会(3.0オンラインカフェ)に長崎の中学柔道部に所属する中学生3名が登壇、24名の皆様にご参加いただき、中学生が考える平和と柔道というテーマでお話をいただきました。長崎県では学校の授業に平和教育の時間があり、柔道部に所属する彼ら彼女らは平和と柔道について考えてみたとのこと。中学生3名からのお話は以下のとおり。

  • 精力善用とは、自分の力を相手をねじ伏せることに使わず、もっといいことに使うこと。今の社会は、弱い人は発言もできないというような感じがある。それは個人だけでなく、国にもある。平和をつくるとは、個人でも国でも、弱い人でも発言できるような空気感をつくること。勉強や運動で身につけた自分の力をこの方向に使いたい。そして、この精力善用の考え方を取り入れる人が増えればもっと平和になるのではないか。
  • 感謝の気持ちや思いやりを礼という形であらわす柔道は素晴らしい。柔道のこの礼が広がったら世界は平和に近づくのではないか。
  • やられたらやり返す、ということが戦争の連鎖を作っている。精力善用・自他共栄とは、やられたらやり返す、ではなく、やられる前にみんなと仲良く、ということだと思う。

中学1~3年生からこのような趣旨の発表があったのち、参加者との質疑応答や参加者の感想が話されました。

  • 自分が中学生のときは相手をどうやって投げるかしか考えていなかったし、精力善用・自他共栄という言葉も知らなかった。柔道の哲学を知り、それを自分でどのように実践しようか、考えているだけですごい。
  • このような大人がたくさんいる場で自分の考えを話し、質問に対して答えるということは大きな挑戦だったと思う。素晴らしかった。
  • 柔道の礼に限らず、それぞれの国で挨拶はされている。礼が広がっても戦争は減らないのではないか。
  • 精力善用・自他共栄とは、やられたらやり返す、ではなく、やられる前にみんなと仲良く、と解釈したことが素晴らしいと思った。でも、その考えに立ったとして、もしやられたらどうしたらいいのでしょうか。
  • 日常生活で危険なことが起きることがある。ニュースでも突然殴られたり、刺されたりという事件が起きている。きちんと自分の身を、そして自分が大切だと思っている人を守ることができるようになることが大事だ。
  • 中学生の発表を聞きながら自分自身が平和と柔道について考える機会となった。それがいい機会だった。
  • 平和に近づく方法は、一人一人が世界中に友達を持つことだと思う。そうしたら、それぞれの立場、その背景を詳しく知ることができるし、世界で起きている問題を自分の世界の問題として考えることができる。柔道は言葉を使わずに友人ができるから国際柔道交流を進めることは平和な社会を築く方法だと思う。
  • 同じ柔道部に所属する3人の発表から、思いやりや感謝、相手を大切にする姿勢が伝わってくる。そういう小さいグループでの思いやりや平和が世界の平和の基礎で、まずは小さいグループで平和を保つことが大事だと思った。

この機会をコーディネートしてくださった楽遊諫早クラブの向井淳也先生に感謝です。

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