名古屋で発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法ワークショップを開催して

2025年3月2日(日)、名古屋介護系柔道部の協力のもと、同道場(名古屋市南区)にて、発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法ワークショップが開催されました。このワークショップがNPO法人judo3.0が2028年からはじめたもので、今回で21回目となります。会場には36名もの有志が集い、10:00から16:00までワークショップ、16:00から17:00まで交流会が行われました。
講師は、大阪府堺市で文武両道の放課後等デイサービスみらいキッズ塾を運営する浦井重信氏とjudo3.0の酒井重義、両者は書籍「発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法」の著者でもあります。
当日は名古屋介護系柔道部の竹上勝氏が開会の挨拶を行い、ワークショップの第1部では運動指導者からみた発達障害の捉え方や運動の効果について、第2部では運動プログラムの作り方、第3部では子供への関わり方について、講師による講義と参加者によるグループワークが行われました。

第4部ではインクルーシブなスポーツ環境の作り方をテーマにして、その環境づくりに取り組んでいるゲスト4名による報告がありました。

1人目の後藤宏幸氏(河芸柔道クラブ)は、ご自身のお子さんとの関わりから学んだことをお話しくださり、その学びを指導者として指導に活かしていることをお話されました。後藤宏幸氏のお話は講演録がありますので、こちらのWEB記事「親として悩み、指導者として見出したこと-発達障害のある子供と向かい合って」をご覧ください。

二人目の長谷川允也氏(ノーティ―カラテアカデミー)は、フルコンタクト空手における大会のほとんどがトーナメント戦であることの弊害を指摘し、「子供たちの才能を取りこぼさない」を旗印としてリーグ戦の大会(カラテ・スポーツ・エデュケーション・リーグ)を立ち上げた実践についてお話されました。

三人目の杉田リユ氏(全日本柔道連盟長期育成指針コーディネーター)は、全日本柔道連盟が2023年8月24日に発表した長期育成指針の意義や課題についてお話されました。

四人目の木村昌彦氏(全日本柔道連盟)は、全日本柔道連盟が2024年から取り組んでいる発達障害についてのワーキンググループの活動などについてお話されました。

その後、参加者同士でこれからどのようにしたらインクルーシブな柔道・スポーツ環境を作っていくことが出来るか話し合いが行われ、最後に数名の有志がその考えを発表くださいました。
本ワークショップには、愛知、三重、岐阜、和歌山、岡山などの柔道の指導者の皆様のほか、東京から柔道場を「療育」の場として活用する取り組みを行っているKaiji Judo Academyの鈴木桂治氏(全日本柔道連盟男子日本代表監督)、そして、ノーティ―カラテアカデミーの長谷川允也氏はじめ空手の指導者の皆様などがご参加くださり、地域や業界の異なる参加者の皆様と大変有意義な話し合いをすることができました。