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PROJECT

未来の発明

柔道研修フォーラム2021

名称

柔道研修フォーラム

日時

2021年10月3日(日)~10月10日(日)

場所

ビデオ会議zoom

内容

柔道に関する様々なセッションがあり、参加者が自分が学びたいセッションを選んで受講します。
■女子柔道:10/3(日)9:00-12:00
– ジーン鹿子木氏(米国 柔道家)
– 川原久乃氏 (埼玉県女子柔道振興委員会)
– 天野美香氏(広島県 松井道場mama柔)
– 竹熊カツマタ麻子氏(筑波大学教授)
– 嶋田美和氏(長崎県諫早市教育委員会)

■部活:10/3(日)14:00-17:00
– 有山篤利氏 (追手門学院大学社会学部教授)
– 藤野信行氏(横浜市立中学校 柔道部顧問)

■幼児:10/04 (月)20:00-21:30
– 飯田純子氏(埼玉県 川口市柔道連盟クラブ)
– 持田祐里氏 (島根県立大学 西村研究室)

■高齢者:10/6(水)20:00-21:30
– 森脇保彦氏(国士舘大学教授)
– 浅沼剛成氏(東京都八丈島 ひょうたん島接骨院)
– 向井淳也氏(長崎県諫早市 諫早クラブ)

■初心者:10/7(木)20:00-21:30
– 星野力氏(新潟食糧農業大学柔道部監督・白根柔道連盟鳳雛塾)

■競技と教育:10/8(金)20:30-22:00
– 藤井裕子氏(東京2020オリンピック ブラジル代表男子柔道監督)

■道場の経営:10/9(土)10:00-12:00
– 腹巻宏一氏(和歌山 柔道学習塾紀柔館)

■柔道あそび:10/9(土)14:00-17:00
– 久保田浩史氏 (東京学芸大学准教授) 
– 長野敏秀氏 (愛媛県 ユニバーサル柔道アカデミー)

■発達障害:10/10(日)10:00-12:00
– 内村香菜氏(鹿児島 放課後等デイサービス笑光)
– 浦井重信氏(大阪 文武両道の放課後等デイサービス みらいキッズ塾)

■昇級昇段:10/10(日)1400-15:30
– マーヤ ソリドーワル氏 (津田塾大学准教授)
– 鈴木貴士氏 (石川県柔道連盟 常任理事)

※上記のほか調整中です。内容が確定次第ご案内します。

特長

柔道研修フォーラムは、以下のようなご希望をお持ちの皆さまにピッタリの場です。
①「もっと柔道のことをいろいろ学びたい。でも忙しいし、遠くに行くこともできない」
→この柔道研修フォーラムでは、柔道に関する様々なセッションがあり、自分が関心がある研修を自由に選んで参加することができます。しかもオンライン(ビデオ会議zoom)なので、遠い会場に行く必要がなく、気軽に自宅からスマホで参加することができます。
②「人気がなくなってきているけど、柔道にはもっと可能性があると思う」
→この柔道研修フォーラムでは、先駆的な取り組みをされている様々なゲストが登壇されます。柔道の可能性を実感することができるとともに、これからどうしたらいいのか、示唆を得られると思います。
③「同じ地域になかなか話が合う人がいない。もっといろんな人と話してみたい」
→日本全国から参加しますので、共通の関心を持つ人々と出会うことができます。柔道研修フォーラムは「対話」を大切にしており、各セッションに対話する機会があります。

対象

①柔道のことをもっと学びたいと思っている皆様
→8日間オンライン20名以上のゲストが登壇する世界でもここにしかない学びの場です。
②柔道の指導者
→指導技術の向上、クラブのマネジメント向上につながります。
③中学生・高校生・大学生
→普段は学ぶことができない柔道の広さや深さを学ぶことができる場です。

料金

早割:大人1500円 大学生500円  高校生無料 ※早割は2021/9/30まで
一般:大人2000円 大学生1000円 高校生無料

申込

チケット販売ページから https://judo3forum2021.peatix.com/view

主催

NPO法人judo3.0

協力

埼玉県女子柔道振興委員会

資料

柔道研修フォーラム2021オンラインのご案内(A4PDF)
https://judo3.org/wp-content/uploads/2021/09/cdaefe099b1221fa33f54d8258c4ef26.pdf

研修の詳細

女子柔道:10/3(日)9:00-12:00

 

①女子柔道のスピリッツ

わずか40年前ですが、「女に試合なんかさせるな」という声がたくさんあったというのは驚きです。しかし、翻って、今、男女ともに本当に柔道に親しめる環境になっているのでしょうか?1980年の第1回世界女子柔道選手権大会の開催、そしてオリンピックでの女子柔道を実現させた「女子柔道の母」ラスティ鹿子木先生の軌跡を伺いながら、これからの女子柔道を考えていきます。ゲストは、ラスティ鹿子木先生の伝記「Get Up & Fight: The Memoir of Rena “Rusty” Kanokogi, The Mother of Women’s Judo」を執筆したジーン鹿子木氏です。

②女子柔道の課題

女子柔道に関する教材を次々と開発しているクリエーター集団、埼玉県女子柔道振興委員会。わずか1年弱の間に、動画教材を10本以上制作してyoutubeで公開し、さらに思春期の女子が必要とする情報をコンパクトに集約した「思春期ガールのエチケットガイド」を刊行して無料配布するなど、女子柔道の環境改善に積極的に取り組まれています。本セッションでは、埼玉県女子柔道振興委員会の委員長である川原久乃氏をお招きして、他のゲストとともに、女子の柔道のこれからを考えるうえで何が課題になっているのか、トークセッションを行います。

③女子柔道の希望

大人になってから柔道を始めたところ、柔道に魅了された、という女性がいらっしゃいます。多くの人々が「引退」して柔道から遠ざかる中で、どんな魅力を発見されたのでしょうか?お二人のゲストをお招きして、お話を伺います。

一人は、大人になってから柔道を始めたお母さんが子供達とガチで柔道をしている映像作品をfacebook上で公開して話題になっている「松井道場 mama柔」の天野美香氏。広島県福山市の松井道場には大人になってから柔道を始めた女性がたくさんいらっしゃるそうで、小学生に「ころ~ん」と投げられる様子や、大人げなく小学生を攻めまくる様子、準備運動に苦戦している様子など、その心温まる奮闘の様子が描かれています。

もう一人は、国際看護学の研究者兼教育者として学生を指導する竹熊氏。竹熊氏は50代になってから柔道を始めて大きな発見があったと言います。筑波ユナイテッド柔道で小学生と一緒に柔道をしながら、筑波大学柔道部の学生からプレイベートレッスンを受けるなど、毎日のように稽古に明け暮れる竹熊氏に大人になってから始める柔道の魅力を伺います。

部活:10/3(日)14:00-17:00

国内の柔道人口は減少し続けていますが、中でも、中学生と高校生が大きく減り続けています。中学校・高校の柔道部がどんどん消えていくなか、これからの部活をどのように考えたらいいのでしょうか?

この問題は柔道だけにとどまらず、部活そのものの課題と密接に関係しており、教育の働き方改革、そして、文部科学省が休日の部活動が地域に移行する方針が出したように、地域のスポーツクラブのあり方とも関係しており、このように複雑に絡み合った問題をどのように理解して、どのようにしてこれから向かうべき方向を見出したらいいのか、難しい状況にあると思います。

そこで、この課題にクリアな見取り図を提示し、各所で講演され、多くの柔道指導者に衝撃を与えている、教育・スポーツ文化・武道の研究者である有山先生をお招きして、お話をお伺いします。

また、実際の現場はどうしたらいいのでしょうか?これからの部活やこれからの学校、これからの地域での柔道の見取り図を得たとしても、いま目の前にいる生徒にすぐに役立つとは限りません。そこで、横浜の中学校の現場で、新しい時代に即した柔道部づくりに取り組んでいる藤野信行先生をお招きして、お話をお伺いします。

幼児:10/04 (月)20:00-21:30

皆さんの身近な柔道クラブでは幼児が柔道を楽しんでいますか??
大人を指導するより難しいと言われる幼児、どのように指導したらいいのでしょうか?

そこで、お二人のゲストにお話をいただきます。

埼玉を代表する少年柔道クラブの一つ、川口市柔道連盟クラブの飯田純子先生は、近年、幼児のクラスを開設して幼児の指導を始められました。長年、少年柔道クラブの指導に携わってきた飯田先生が、このコロナ禍に、どんな想いがもって、そして、どんな風に指導されているのか、お伺いします。

島根県立大学西村研究室の持田祐里氏は、幼児教育や特別支援教育を研究されており、「じごろうキッズ」についての研究報告をしてくださいます。

「じごろうキッズ」とは、正式名称が「よしじいとしゅうばあのじごろうキッズ」といい、島根県益田市で、矢冨善和先生・矢冨修子先生が立ち上げた幼稚園・保育園訪問型の柔道教室です。独自に開発したプログラムが子供のケガ防止につながると評判になり、口コミで広がって、市内の15もの園を訪問指導、毎月200~300人を指導する訪問型の幼児柔道指導のパイオニアです。

幼稚園・保育園から必要とされる幼児の柔道指導とはどのようなものなのでしょうか?

楽しみにしております。

高齢者:10/6(水)20:00-21:30

「一部の強靭な方を除き、高齢になったら柔道ができなくなる」
「高齢になってから柔道を始めるなんて無理」

それは当たり前のことでしょうか?

このセッションでは、高齢者や初心者が楽しむことができる「投げない柔道」を研究し、「柔道けんこう体操」を開発した国士舘大学教授の森脇保彦先生とともに、高齢者や初心者への柔道普及について考えていきます。

ゲストは、森脇保彦先生、そして、高齢者や初心者に「投げない柔道」を実際に実施された浅沼剛成先生(東京都八丈島 ひょうたん島接骨院)と向井淳也先生(長崎県諫早市 諫早クラブ)です。

投げない柔道の内容、そして実施事例を伺いながら、何歳になっても柔道に親しむことができる柔道のカタチ、高齢者の健康に役立つ柔道のカタチを考えていきます。

楽しみにしております。

初心者:10/7(木)20:00-21:30

 

「新しく柔道を始めた生徒にうまく教えることができない。。。生徒は頑張っているのに。。何かが足りない。」

そう思ったこと、ありませんか?

星野先生は、長年、初心者の指導をしてきた経験を活かして、初心者がつまづきやすいポイントが整理した初心者指導マニュアルを作成されており、指導者講習の講師もされています。

そこで、星野先生に初心者の指導のポイントを伺います。

また、このセッションは「自分の柔道をどうやったら上達させることができるか」、悩んでいる柔道経験者の皆様にもおすすめです。

初心者がつまづくポイントを知ったら、柔道への理解が深まり、上達するための視点を得られると思います。

競技と教育:10/8(金)20:30-22:00

ロンドンオリンピックのときはイギリスの柔道代表チームのコーチ、
リオデジャネイロオリンピックのときはブラジルの女子代表チームのコーチ、そして、
東京オリンピックのときはブラジルの男子代表チームの監督をつとめた藤井裕子先生。

長年、トップ柔道アスリートを指導されてきた藤井裕子先生は、子育ても異国でされています。

これからの競技
これからの教育

藤井先生にはどんな世界が見えているのでしょうか?
藤井先生のお話を伺いながら、これからの柔道のカタチを探ります。

道場の経営:10/9(土)10:00-12:00

柔道のこれからを考えたとき、これまで以上に町道場や地域の柔道クラブの方向が重要になってくると思います。

そこで、日本で数少ない専業の道場、柔道学習塾 紀柔館(和歌山市)を運営し、書籍「柔道は素晴らしい」(ベースボール・マガジン社 2007年)の著者でもある腹巻先生をお招きして、これからの道場についてお話を伺っていきます。

-どんなメニューで稽古をされているのか?
-コロナ禍でどんな影響を受け、どのように対応しているのか?
-社会や生徒に変化に合わせてどのように指導や運営を変えてきたのか?
-これからの町道場はクラブにはどんな課題や可能性があるの?

お伺いしたいことがたくさんあります。

また、腹巻先生は、体重差が大きい中での試合の危険性、そして、子供に減量させてしまうことになる現在の柔道環境に危機感をいただき、「育成型自動抽選システム」(各階級の人数を自動的に均等配分する組合せ表)を開発し、リリースしています。

柔道はこれから何処に向かったらいいのか?
地域の最前線で奮闘されてきた腹巻先生のお話を楽しみにしております。

柔道あそび:10/9(土)14:00-17:00

「柔道クラブをいい方向に変えていきたい。しかしどうしたらいいか分からない」

そんな悩みを持っていたら「柔道あそび」に注目してみるのはいかがでしょうか?最近、自由な「遊び」が子供達の成長にどのような効果があるのか、どんどん明らかになってきて、注目が集まっています。実際、柔道クラブでも、子供たちが楽しそうに身体を動かしているところには多くの生徒が集まっています。

そこで、柔道研修フォーラムでは、まず、柔道を通じた遊びに特化して研究され、「子どもの身体の動きが劇的に変わる コーディネーションゲーム60」(ベースボール・マガジン社 2021)の著者である久保田浩史氏をお招きして、柔道あそびプログラムの作り方などを伺います。

次に、あそびを活用した事例として、

①誰しもが柔道を親しめる環境づくりに取り組んでいる愛媛県のユニバーサル柔道アカデミーの長野敏秀氏
②柔道の指導者をしながら、運動が苦手な子供たちに遊びを中心としたプログラムを提供している、福井県のゲンキッズステーションasoviva!の長田康秀氏

をお招きして、実際の実践例をお伺いします。

発達障害:10/10(日)10:00-12:00

「もっと違う指導をしたらよかったかもしれない」

クラブや部活に気になる子がいらっしゃり、どのように指導したらいいか、試行錯誤されている先生がたくさんいらっしゃると思います。

文部科学省の調査によると、発達に凸凹(でこぼこ)のある子供たちが、小中学生の6.5%、約60万人いらっしゃるとのことで、凸凹の子供達が輝く柔道のカタチは、いま、とても必要とされていると思います。

本セッションでは、発達障害があったり、グレーゾーンといわれたりする子供達に対し、専門の福祉施設(放課後等デイサービス)で、「柔道を活用した療育」を提供されている内村香菜氏(鹿児島 放課後等デイサービス笑光)、浦井重信氏(大阪 文武両道の放課後等デイサービス みらいキッズ塾)をお招きして、

-柔道にはどのような効果があるのか?
-子供達にどのように指導したらいいのか?
-どのようなメニューがいいのか?

などを伺っていきます。

昇級昇段

昇級・昇段には、試合で勝つことが必要なのか?

海外には、試合に勝たなくても、別の試験が用意されていて、昇級・昇段できる国があるそうです。

日本では、「何歳になってもガチンコの試合をやりたい」という猛者以外の、ふつうの中高年が昇段するのは難しいようですが、
海外では、例えば、大人になってから柔道を始めて、日々稽古をしているけど、ケガして仕事に支障がでるのは避けたいから試合に出るのは控えたい、という方でも、昇級・昇段ができるらしい。

柔道教育の中核にある「昇級・昇段」、これはいったい何なのか?
何を学んでいるのか?また、これからも同じ内容、同じ方法でいいのか?

海外の事例、日本の実情を踏まえて、
これからの柔道を考えていきます。

ゲストは、

試合に勝たなくても昇段することができるドイツの制度を研究し、先日、日本武道学会で、
「ドイツにおける生涯スポーツとしての柔道の捉え方に関する研究:中高年の対象者へのアプローチを中心に」
を発表された津田塾大学の比較武道学者、マーヤ先生。

そして、

昇級・昇段の実務の多くを担うのは、都道府県の柔道連盟さまですが、
石川県柔道連盟で常任理事を務め、金沢工業大学柔道部監督の鈴木 貴士先生
です。