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未来の発明

「発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法」が本になりました!

やめてしまったあの子を思い出すことはありませんか。
もっと違う指導をしていたらあの子は柔道を続けることができたのではないかと。
子供たちの個性はとても多様です。発達障害があってもなくても。そんな個性豊かな子供たち一人ひとりが素敵に成長するためにはどうしたらよいのか。

発達障害に関する情報はたくさんありますが、地域の柔道クラブの指導者が抱える悩みや後悔の念に向かい合ったものは見当たりません。

この本はその悩みに向かい合い、試行錯誤してきた4人の柔道の指導者が書きました。

著者らは2018年から全国各地で発達障害と柔道指導をテーマとしたワークショップを開催し、400名以上の指導者や保護者の皆さまとお話をしてきましたが、本書はその集大成となります。

購入方法

以下のサイトからご購入ください。
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judo3.0オリジナルショップ

著者

西村健一
島根県立大学准教授。専門は特別支援教育学。公認心理師。臨床発達心理師スーパーアドバイザー。発達障害の研究者で、認知や行動に関する論文を多数発表している。著書に「子どもが変わる! ホワイトボード活用術( 見る・聞く・書く・話す・参加するために)」読書工房(2017/11/30)(共著)などがある。少年柔道クラブ及びスペシャルオリンピックス日本柔道プログラムの指導者。

長野敏秀
ユニバーサル柔道アカデミー代表。四国中央市役所発達支援課( 子ども若者発達支援センター) 勤務。一般財団法人愛媛県柔道協会理事。発達障害コミュニケーション中級指導員。心理学NLP プラクティショナー。2015 年9月、愛媛県四国中央市にて、発達障害のある子もない子も共に柔道ができる環境を目指して、少年柔道クラブ「ユニバーサル柔道アカデミー」を設立。

浦井重信
一般社団法人児童基礎体力育成協会代表理事。プロスポーツトレーナー協会公認メディカルトレーナー。柔道整復師。整体師。大阪府堺市にて、文武両道の放課後等デイサービス「みらいキッズ塾」を運営し、発達障害のある子供に対して柔道を中心とした運動プログラムと学習支援を行っている。少年柔道クラブの指導者。

酒井重義
特定非営利活動法人judo3.0 代表理事。宮城県女川町在住。東北大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士課程前期修了、都内で弁護士として活動後、社会をよりよくするポイントは「運動」と「つながり」を軸にした教育や福祉の再構築にあるとの認識に至り、福祉系ベンチャー企業での勤務、発達障害のある子供たちに運動療育を提供する福祉施設の運営などを経て、2015 年1月、judo3.0 の活動を開始。少年柔道クラブの指導者。

概要

単行本(ソフトカバー):62ページ
出版者:特定非営利活動法人judo3.0
言語:日本語
ISBN:978-4991128004
発売日:2020/5/29
サイズ:A4
値 段:1000円(税別)
図書分類(NDC):C0037

目次

はじめに
第1 章 発達障害に運動で挑む理由
1-1 発達障害の種類と診断
1-2 指導者ができる三つのこと
1-3 指導者とは「栄養」と「薬」を届ける人!?
1-4 現場からみた柔道とスポーツの可能性
第2 章 子供との関わり方
2-1 指導の工夫の仕方- 応用行動分析-
2-2 指導者が直面する4つの問題行動
第3 章 運動プログラムの作り方
3-1 運動プログラムを作る視点
3-2 体幹の動きを改善する
3-3 バランス能力を育む
3-4 体幹とバランスQ & A
3-5 複雑な動きができないときは単純な動きを
3-6 運動遊びの活用
第4 章 コミュニティの進化を促す
4-1 コミュニティの課題を改善する四つの行動
4-2 少年柔道クラブ「ゆにじゅ~」の運営
4-3 福祉施設「みらいキッズ塾」の運営
4-4 コミュニティの可能性が見える二つの視点
あとがき

「はじめに」を全文公開

やめてしまったあの子を思い出すことはありませんか。
もっと違う指導をしていたらあの子は柔道を続けることができたのではないかと。

子供たちの個性はとても多様です。発達障害があってもなくても。
そんな個性豊かな子供たち一人ひとりが素敵に成長するためにはどうしたらよいのか。

発達障害に関する情報はたくさんありますが、地域の柔道クラブの指導者が抱える悩みや後悔の念に向かい合ったものは見当たりません。

この本はその悩みに向かい合い、試行錯誤してきた4人の柔道の指導者が書きました。

愛媛県で、既存の少年柔道クラブでの指導に限界を感じ、発達障害のある子もない子も共に柔道に親しめる環境を作ろうと少年柔道クラブを立ち上げた長野敏秀(ユニバーサル柔道アカデミー代表)、
島根県で、特別支援教育における柔道の活用を研究してきた西村健一(島根県立大学准教授)、
大阪府で、少年柔道クラブの指導をしながら、発達障害のある子供たちに柔道を活用した療育を提供する福祉施設を立ち上げた浦井重信(文武両道の放課後等デイサービス「みらいキッズ塾」代表)、
宮城県で、社会課題を柔道で解決しようとするNPOを立ち上げた酒井重義(特定非営利活動法人judo3.0代表)、それぞれ異なる領域で発達障害に関わってきた指導者です。

第1章では、発達障害とは何か?運動にはどのような効果があるのか?指導者には何ができるのか?を学びます。きっと想像以上に自分たちの役割が大きいことに胸が躍ると思います。
第2章では、子供との関わり方について学びます。声かけ一つで子供が変わること、指導を工夫する楽しさを知ったら、子供たちと接する日が待ち遠しくなると思います。
第3章では、運動プログラムの作り方について学びます。いま行っている稽古を大幅に変える必要はありません。ただちょっと視点を追加するだけで子供たちは伸びると思うのです。
第4章は、少年柔道クラブなどのコミュニティの運営を考えます。発達が気になる子への指導をはじめた指導者は、その子だけではなく、コミュニティそのものを導いていたことに気づくでしょう。

この本は柔道の指導を念頭においていますが、柔道だけに当てはまるものは少なく、スポーツ全般に当てはまることがほとんどだと思います。また、スポーツや体育の先生が指導する場合のほか、お父さんやお母さんがわが子と身体を動かして遊ぶときにも当てはまると思います。

著者4人は全国各地で発達障害と柔道指導に関するワークショップを開催し、多くの指導者や保護者とお話してきましたが、特にうれしかったことは「私がやりたいと思っていたことは間違っていなかった。勇気づけられた。」という声でした。

この本を手に取ったあなたは、もう子供の顔が思い浮かんでいるかもしれません。子供たちは待っていると思います。これから歩もうとされる道を少しでも照らすことができたら望外の幸せです。著者一同

「発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法」を学んだ参加者の感想

著者らは全国各地で「発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法」ワークショップを開催してきました。本書は「遠方のためワークショップに参加できないけれども、学びたいのでワークショップの資料はないか」というお問い合わせをいただいたことが一つのきっかけになっています。様々な指導者や保護者との対話を積み重ねて、本書の修正を繰り返してきました。以下はそれぞれの地域のワークショップの参加者からいただいた感想です。

北海道

  • – 私どもと共通する考え方で、これだけの活動を展開されていることに、心底感動しました。理論編も実践編もすべて勉強になりました(50代~、柔道指導者)
  • – 長い時間、ありがとうございました。どのスポーツ少年団にも発達が気になる子がいると思います。明日からの活動に活かしていきたいです(30~40代、柔道指導者)

関東

  • – 全ての先生の講義が、実践が本当に魅力的で、今後の指導もがんばろうという気持ちになれました。ありがとうございました(30~40代)
  • – 発達障害についてまだまだ認知されないことが多いので、絶対に広げていくべき内容だと思います(30~40代、保護者)

北陸

  • – 今までやりたくてもやめてしまった生徒もいました。広く柔道したい人が頑張れる、楽しめる道場が必要と感じました。この手法は発達障害でなくても有効な指導と感じました(40代、柔道指導者)
  • – さっそく帰って試します!DCDかな?と思う子がいたので、接し方や声のかけ方、今日学んだことで、少し気持ちが楽になりました。こういう機会がないとなかなかないので、試せることが知れて、よかったです(20代、柔道指導者)
  • – 保護者としてこのような知識をもった指導者が増えることはとてもうれしいことです。注意ばかりされる子が褒められ、自信をつけられる場があることはとても望ましいです(50代~、社会人)
  • – 勝つための柔道ではない柔道もあると理解できた(10~20代、学生)

中部

  • – トラブルを起こす子は困っている子、困っている子の力になりたいです、方法を知ることができてうれしいです(30~40代、柔道指導者)
  • – 多くの方が同じような悩みがあると感じた。本当に素敵な活動だと思います。共感できることばかりでした。

近畿

  • – 実際に身体を動かすことで、子どもの立場になって考える、楽しむことができたことは今後の指導に役立ちます。ありがとうございました(30~40代、柔道指導者)
  • – 発達が気になる子への指導の工夫、ポイントも学べたが、何より柔道に誠実に向かい合う仲間がたくさんいることに勇気づけられた(50代~、)

中国

  • – 勝つことを目的とするのではなく、楽しむことを目的とする柔道もいいと思った。自分は初めてこのようなことを知った。もっと多くの人に知ってもらえるように広めていくとよいと思った(10~20代、学生)
  • – 非常にためになりました。子どもにとって、あそびの中で学ぶことが柔道場の中においても実践できることを学び、活かしていきたいと思いました(30~40代、柔道指導者)

四国

  • – もっと自由でいいんだ!と少し楽になり、柔道の可能性を感じました(30~40代、柔道指導者)
  • – 柔道する目的がいろいろなものがあってよい、ということを強く思った。社会の価値観が多様化している中、指導者はいろいろな子どもに接しなければならならい。その時の心の持ち方が大切だ(50代~、柔道指導者)

九州

  • – 一日の時間、10時から17時までのスピードがすごく早く感じた。新鮮な情報、貴重な体験ができ、本当に勉強になった。先生方、スタッフ型、これからも頑張ってください。本当にありがとうございました!(40代、柔道指導者)
  • – 子どもとの付き合い方、教え方など、すべてを見直す時間でした。どんな子でも時間をかけて教えれば必ずできるようになるということを改めて感じました。初めて参加させていただきましたが、全国にはこのことを知らない人がとてもたくさんいると思います。どんな形でもひろめていくべきお話だと思います(20代、柔道指導者)