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【2024報告2】長期育成指針を具現化する3つの新しいイベントを開発

2024年の活動報告、第2報目は、長期育成指針を具現化する3つの新しいイベントを開発したことです。

まず、NPO法人judo3.0は、2024年、以下の通り3つの(リアルの)イベントを実施し、3つのイベントの開催に協力しました。

主催
協力

新しい価値を創出する三つのイベント

この中でも特筆すべきは、これまでにあまりなかったような価値を創出するイベントを三つ、開発または開発協力することができたことです。

  1. 2024年6月29日 東京 ビギナー大人女子親善柔道大会
  2. 2024年11月16日 大阪 はじめての柔道ばんぱくin大阪城
  3. 2024年9月7日 栃木 JUDO EXPO2024宇都宮~柔道を知っていても、知らなくても、誰もが気軽に参加できる柔道の祭典~

以下、全日本柔道連盟の「長期育成指針」を参照しながらその価値を説明します。

1.ビギナー大人女子親善柔道大会:多様な評価軸を用いた他者や自分自身との挑戦の支援

第1に、ビギナー大人女子親善柔道大会では、「試合に出るのが怖い」ビギナーでも試合を楽しむことができる機会を作りました。経験者と試合をしていい技をかけたら相手を投げることができるなどの独自ルールで運営する大会ですが、参加したビギナーはこの機会を喜んでおり、これまでにあまり注目されてこなかった、柔道を始めたビギナーの大人がより柔道を楽しむことが促進するイベントを作ることができました。

全日本柔道連盟の長期育成指針は、長期育成の方向性として「2.多様な評価軸を用いた他者や自分自身との挑戦の支援」を示しています。具体的には以下のようなものですが、

  • 大会等における試合の勝敗は,トレーニングや稽古の成果を評価する一つの尺度である.しかし単一尺度で柔道の多様な価値を評価することはできない.そこで例えば,技の修得度や修心の到達度など複数の評価軸を用意し,柔道実践者が達成感や充足感を得ることができる指導体系を普及する.さらに発育発達段階に応じて,各種大会等のレベル,実施数,および適用ルール等を調整することによって,安全性が担保された中で挑戦を促す取り組みを推進する.

本イベントは、ビギナーの大人の女性の挑戦を支援する仕組みを開発したと言えます。

2.はじめての柔道ばんぱくin大阪城:できるだけ多くの国民が柔道に触れる機会を創出

第2に、はじめての柔道ばんぱくin大阪城では、なかなか人が集まらない未経験者向けの柔道体験会について、「休日のお出かけイベント」として再構成して、当日は約160名もの人々が参加、多くの人々に喜んでいただける新しい柔道体験会のカタチを作ることができました。

全日本柔道連盟の長期育成指針は、長期育成の方向性として「1.柔道の多様な価値を享受する機会の確保とアスリートパスウェイの提案」「できるだけ多くの国民が柔道に触れる機会を創出し,柔道を通した心身の生涯発達の価値を享受できる国民を増やす」ことを示しています。

本イベントは、「できるだけ多くの国民が柔道に触れる機会を創出」する仕組みを開発したと言えます。

3.JUDO EXPO2024宇都宮:柔道実践者が生涯にわたって円滑に活動が継続できるようにするための支援

第3に、葵陽塾が主催し、NPO法人judo3.0が協力したJUDO EXPO 宇都宮2024では、「競技柔道」に取り組む中学生らが「生涯柔道」に取り組む大人らと交流し、「生涯柔道」について学び合う機会を作りました。競技柔道に取り組む青少年は学校を卒業すると柔道から「引退」することが一般的ですが、競技柔道に取り組む青少年が生涯柔道に移行するきっかけを提供するイベントであったと思います。

全日本柔道連盟の長期育成指針は、長期育成の方向性として「4.柔道実践者が生涯にわたって円滑に活動が継続できるようにするための支援」を示しています。

  • 地域,学校および企業等の道場間の空間的連携を推進する.そして幼少期,小学校期,中学校期,高校期,大学期,および社会人期の連続的な活動を可能にする時間的連携も推進する.さらに柔道以外の他のスポーツ競技との連携によって柔道の新規の価値創成を模索する.これらを実現するために全国的なネットワーク構築を主導し,柔道を通した学びを目的に応じて選択・継続できるシステムを開発する.

そして、【STAGE 4】(15〜17 歳)において、「高校期の生徒が,ハイパフォーマンススポーツを目指すか,あるいは楽しみや健康,および社会的側面からスポーツ活動を続けるかについて,自分の興味や能力を最大化・最適化させるパスウェイを選ぶことができるステージである」としています。

本イベントは、「競技柔道」に取り組む子供達に対して、「生涯柔道」という選択肢があることを体験する機会を提供しています。すなわち、子供達が「楽しみや健康,および社会的側面からスポーツ活動を続けるかについて,自分の興味や能力を最大化・最適化させるパスウェイを選ぶことができる」ための仕組みを開発して、「柔道実践者が生涯にわたって円滑に活動が継続できるようにするための支援」の一策を創出することができました。

イベント改善を通じた長期育成指針の具現化

これらの三つのイベントは、一地域の単発のイベントであるため効果は限定的ですが、もし全国各地で定期的に開催されるようになったら、長期育成指針が示す方向に向かって柔道環境がよりよくなることは明らかであると考えています。

一部では広がりを見せています。2024年11月23日、栃木県の芳賀町武道館において、葵陽塾が主催して秋季錬成大会が開催されましたが、この大会において、ビギナーが柔道経験者(指導者)との試合稽古を体験するという、ビギナー大人女子親善柔道大会の趣旨と同等のコースが新設されました。

このように一般的な大会にビギナー向けの機会を付与するだけで、ビギナーの挑戦を応援することができます。

長期育成指針が示す方向に向かって進むためには、これまでの大会などのイベントを改善していくことが必要です。来年以降は、この2025年に開発したイベントのカタチをどのようにブラッシュアップして、どのように他地域に広げていくかが課題になります。

それぞれのイベントの意義や内容等の詳細は、以下の通り、レポートや動画でまとめていますのでご参照ください。

1.「試合に出るのが怖い」ビギナー大人女子親善柔道大会

当日の様子の動画

なぜ「試合が怖い」大人の女性が柔道大会に参加したのか?柔道普及の新しいアプローチ

解説記事

「試合に出るのがこわい」ビギナーの大会は柔道普及の新しいアプローチ!?

参加者のご感想:ビギナー大人女子親善柔道大会に参加して-堀口美都里氏

ビギナー大人女子親善柔道大会に参加して-堀口美都里氏

参加者のアンケート分析

ビギナー大人女子親善柔道大会2024のアンケート分析 -女性が輝く柔道の世界へ- 池田希氏(いけだ接骨院)

2. はじめての柔道ばんぱくin大阪城 -お出かけイベントとしての柔道体験会-

当日の様子の動画

柔道の体験会に156名が参加!9つの魅力とは?はじめての柔道ばんぱくin大阪城ダイジェスト映像

解説記事

なぜ柔道の体験会に156名もの人々が参加したか?はじめての柔道ばんぱくin大阪城レポート

解説動画

なぜ柔道の体験会に156名も集まったのか?未経験者向け柔道イベントの作り方

3. JUDO EXPO2024宇都宮 -競技柔道から生涯柔道への移行のきっかけを提供-

当日の様子の動画

誰もが気軽に参加できる柔道の祭典とは?JUDO EXPO宇都宮2024 ダイジェスト映像

解説記事

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