なぜ嘉納治五郎先生は柔道を創ったのか?をその生涯から探る
嘉納治五郎先生(役所広司さん)が登場するNHKの大河ドラマ「いだてん」がいよいよ始まります。
柔道関係者のみならず、多くの人々が関心を寄せる嘉納治五郎ですが、その生涯においてどのようなことをしたのか、なぜそれをしたのか、をご参加者とともに探っていきます。
講師は、
嘉納治五郎先生を研究し、2010年から2013年までブログ「勇者出処~嘉納治五郎の柔道と教育」にて連載記事を書いた酒井重義氏(NPO法人judo3.0代表理事)。
以下講師から。
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非常に大雑把ですが、単純化すると、嘉納治五郎先生は、
20代、講道館柔道をつくる
30代、高等師範学校の校長として活動する
40代、清国留学生向けの学校を経営する
50代、オリンピックを日本に導入する
60代、精力善用・自他共栄を発表する
という大きな事業を5つも行っています。
このオンライン講座では、
ー嘉納先生は、その生涯において、具体的に、どんなことをしたのか?(10代~70代の主な活動)
ーなぜ、それをしたのか?どんな課題に直面していたのか?
というところを、
すでに文献等で明らかなところは分かりやすく、
不明なところは仮説をつけて、そして、
最近の各種の研究を補助線として
お話していけたらと思っています。
例えば、
20代、「強くなりたい」と思って柔術の稽古を始め、実際に強くなったらそれで充分だったはずなのに、何故、わざわざ技術に改良を加えて講道館柔道をつくって他人に広めようとしたのか?
その一つの理由は、文献によると、柔術の稽古で身体が発達したところ、身体のみならず、精神面でも大きな変化を感じた、ということなのですが、その精神面の変化は、ここ20年ぐらいの脳科学の研究成果を知ると、より深く理解することができます。
例えば、30代、
高等師範学校の校長、教育者として本格的に活動していきますが、20代後半に初めて行った異国での体験(ヨーロッパ視察)を知ると、その壮大な意図を深く感じられます。
例えば、60代
精力善用・自他共栄を考えるとき、嘉納治五郎先生が東京大学卒業後、大学院に入りなおして倫理学を専攻していたことや、フランスの教育大改革ライシテ(公教育の非宗教性)を進めた教育学者ビュイッソンとの交流を知ると、そのコンセプトを作ることで乗り越えようとした課題が見えてきます。
講義のイメージとしては、中学生や高校生から「嘉納治五郎先生ってどんな人」と聞かれたとき、面白おかしく、その激動の生涯がドラマティックに伝わるような小話のようなもの、嘉納先生のように活躍したい、とあこがれを感じるようなものを目指しています。
(文献をもとに進めていきますが、専門的見地から不正確な部分があるかもしれません。そういった部分はご指摘いただき、随時修正するとともに、ご参加者とともに文献に現れない余白を想像していけたらと思います)
日時 | 2019年1月27日(日)10:00~13:00 |
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場所 | ウエブ会議zoom |
内容 | なぜ嘉納治五郎先生は柔道を創ったのか?をその生涯から探る |
講師 | 酒井重義氏(NPO法人judo3.0) |
参加費 | 無料 |
定員 | 50名 |
申込方法 | 以下のフォームからお申込みください |