【報告】柔道研修フォーラム2021を開催、36都道府県からのべ403名が参加、87%が「とてもよかった」と回答
NPO法人judo3.0は、2021年10月3日から10日まで、10のテーマで21名のゲストが登壇する「柔道研修フォーラム2021オンライン-豊かな柔道に向けて」を開催しました。
36都道府県および海外2か国から130名の皆さまが参加、11のセッションにのべ403名の皆さまにご参加いただきました。ご参加者の内訳は約6割が柔道の指導者、約3割が社会人、約1割が学生・中高生となっております。
セッションについては、セッションごとに無記名でアンケートを行い、アンケート回答者の87%が「とてもよかった」、12%が「よかった」と回答いただきました。
ご参加者の皆さま、ゲストの皆さま、ご協力くださった関係者の皆さま、改めてありがとうございました。
目次
- セッションの概要
- セッションの参加者数
- 都道府県別の参加者数
- 参加者のご所属
- セッションの評価
- セッションの感想(抜粋)
- セッションの様子(写真)
セッションの概要
1. 女子柔道のこれから(10/3(日)9:00-12:00)
- 「なぜ「女に試合は必要ない」は時代遅れになったのか?ラスティ鹿子木の挑戦からいま私たちが学ぶこと」ジーン鹿子木氏(米国 柔道家)通訳: 竹熊カツマタ麻子氏(筑波大学教授)
- 「女子柔道の課題とは?思春期の女子が柔道で成長するために必要なこと」川原久乃氏 (埼玉県女子柔道振興委員会)
- 「大人の女性が柔道を始めてみた」天野美香氏(広島県 松井道場mama柔)
- 「柔道の希望は女性にあり。柔道がこれからの社会に貢献できること。看護科学者が柔道に見出す可能性について」竹熊カツマタ麻子氏(筑波大学教授)
- 参加者間の対話
- (総合司会:嶋田美和氏(長崎県諫早市教育委員会))
2. 部活のこれから(10/3(日)14:00-17:00)
- 「部活動と柔道のこれからを考える -スケボーとAKB48のリスタート」有山篤利氏 (追手門学院大学社会学部教授)
- 「柔道の部活動ってこれでいいの!? 藤野信行氏」藤野信行氏(横浜市立中学校 柔道部顧問)
- 参加者間の対話
3. 幼児への柔道の指導法(10/04 (月)20:00-21:30)
- 「じごろうキッズの取り組みにふれて-幼児が楽しく体を動かすための工夫-」持田祐里氏 (島根県立大学 西村研究室)
- 「川口市柔道連盟クラブの幼児クラスの取り組み」飯田純子氏(埼玉県 川口市柔道連盟クラブ)
- 参加者間の対話
4. 高齢者と投げない柔道(10/6(水)20:00-21:30)
- 「柔道けんこう体操-投げない柔道・理合「取の理合・受の理合い」・運”脳”神経を伸ばす-」森脇保彦氏(国士舘大学教授)
- 「柔道けんこう体操-八丈島リハビリ型デイサービスあそんでおじゃれ-取り入れてから5か月編」浅沼剛成氏(東京都八丈島 ひょうたん島接骨院)
- 「柔道普及イベントで投げない柔道を活用向井淳也氏(長崎県諫早市 諫早クラブ)
- 参加者間の対話
5. 初心者への柔道の指導法(10/7(木)20:00-21:30)
- 「柔道初心者指導について-安全安心な段階的指導-」星野力氏(新潟食糧農業大学柔道部監督・白根柔道連盟鳳雛塾)
- 参加者間の対話
6. 競技と教育の先にあるもの(10/8(金)20:30-22:00)
- 藤井裕子氏(東京2020オリンピック ブラジル代表男子柔道監督)
- 参加者間の対話
7. 道場の経営(10/9(土)10:00-12:00)
- 「道場の経営 -運営・指導・プログラム-」腹巻宏一氏(和歌山 柔道学習塾紀柔館)
- 参加者間の対話
8. 「あそび」は柔道を豊かにする(10/9(土)14:00-17:00)
- 「「柔道あそび」で豊かになる!?」久保田浩史氏 (東京学芸大学准教授)
- 「柔道遊び」(25分)長野敏秀氏 (愛媛 ユニバーサル柔道アカデミー)
- 「あそびの運動教室 ゲンキッズステーションの取り組み」長田康秀氏(福井 ゲンキッズステーションasoviva!)
- 参加者間の対話
9.オンライン交流会(10/9(土)20:00-21:30)
- 参加者の中から9名の有志がそれぞれの取り組みを報告
- 参加者間の対話
10. 発達が気になる子が輝く柔道の理論と実際(10/10(日)10:00-12:00)
- 「nico笑光成長記録」内村香菜氏(鹿児島 放課後等デイサービス笑光)
- 「発達が気になる子が輝く柔道の理論と実際」浦井重信氏(大阪 文武両道の放課後等デイサービス みらいキッズ塾)
- 参加者間の対話
11. 昇級・昇段には、試合で勝つことは必要なのか?(10/10(日)1400-15:30)
- 「昇級・昇段には試合で勝つことが必要なのか?」マーヤ ソリドーワル氏 (津田塾大学准教授)
- 「昇級・昇段には試合で勝つことが必要なのか? 」鈴木貴士氏 (石川県柔道連盟 常任理事)
- マーヤ ソリドーワル氏と鈴木貴士氏のトークセッション
- 参加者間の対話
セッションの参加者数
テーマ | 参加者数 |
1. 女子柔道 | 44 |
2. 部活 | 45 |
3. 幼児 | 40 |
4. 高齢者 | 29 |
5. 初心者 | 41 |
6. 競技と教育 | 41 |
7. 道場の経営 | 30 |
8. 柔道あそび | 42 |
9. オンライン交流会 | 31 |
10. 発達障害 | 30 |
11. 昇級昇段 | 30 |
合計 | 403 |
都道府県別の参加者数
47都道府県中、36都道府県からご参加いただきました。
5名以上:北海道・埼玉・千葉・愛知・大阪
10名以上:東京・神奈川・岐阜
都道府県 | 人数 |
北海道 | 8 |
青森 | 1 |
岩手 | 0 |
宮城 | 1 |
秋田 | 1 |
山形 | 0 |
福島 | 0 |
茨城 | 2 |
栃木 | 1 |
群馬 | 1 |
埼玉 | 6 |
千葉 | 6 |
東京 | 18 |
神奈川 | 11 |
新潟 | 4 |
富山 | 2 |
石川 | 2 |
福井 | 3 |
山梨 | 0 |
長野 | 0 |
岐阜 | 11 |
静岡 | 1 |
愛知 | 7 |
三重 | 3 |
滋賀 | 3 |
京都 | 2 |
大阪 | 5 |
兵庫 | 3 |
奈良 | 2 |
和歌山 | 3 |
鳥取 | 0 |
島根 | 2 |
岡山 | 2 |
広島 | 1 |
山口 | 1 |
徳島 | 0 |
香川 | 1 |
愛媛 | 2 |
高知 | 0 |
福岡 | 4 |
佐賀 | 0 |
長崎 | 2 |
熊本 | 0 |
大分 | 0 |
宮崎 | 1 |
鹿児島 | 2 |
沖縄 | 1 |
海外(オーストラリア・ラオス) | 4 |
合計 | 130 |
参加者のご所属
130名のご参加者のご所属は以下の通りです。約6割が柔道の指導者、約3割が社会人その他、約1割が学生となります。
セッションの評価:99%が「とてもよかった」「よかった」と回答
無記名のアンケートでご参加者の皆様に各セッションについて評価いただきました。合計で75の回答をいただき、5段階評価で平均4.85、内訳としては、「とてもよかった(5)」が87%、「よかった(4)」が12%、「ふつう(3)」が1%、「よくない(2)」「全くよくない(1)」は0%でした。99%の皆様から「とてもよかった」「よかった」と評価いただきました。
セッションの感想(抜粋)
- 女子柔道
柔道の可能性という意味で女子、女性へのアプローチが有意義であった事を再認識できた。
また女子ジュニア選手へのエチケットガイド等活用すべき事が非常に多くあった。
2. 部活
- 今後の部活の在り方や地域スポーツの発展として、非常に有意義な時間でした。 実際の部活の指導での問題点や現代の子供たちをどう導いていくか非常に勉強になりました。今後このような機会があればぜひとも参加したいと思います。
3. 幼児
- 柔道指導としては非常に難しい幼児時期に何を伝えるべきなのか。どう伝えるべきかという部分についてすごく勉強になりました。また、自分が困っている、改善したいと思って不安になっている部分は全国の指導者も同じようなことを考えていると知り、少し自信にもつながりました。
4. 高齢者
- これまで少年柔道、つまり若いこたちを対象としかみていなかった私にとって目から鱗が落ちるご講演でした。超高齢化社会に柔道がこのような切り口であれば有用ということに気付かされました。
5. 初心者
- 初心者指導がここまで体系的に学べる機会はなく、非常に有意義であった。
6. 競技と教育
- 競技柔道の頂点でしかも外国で活躍されている日本人先生の話が直接聞けたことに先ず感謝します。熱い思いと情熱、そして好きである事を大切にしていきたいと思います。
7. 道場の経営
- お二人の指導者としての在り方が非常に大きいと感じました。試行錯誤の連続、学びの連続、生徒と一緒に作っていくことの連続。学びになりました。
8. 柔道あそび
- すぐにでも取り入れたい遊びがたくさんあり、次の稽古が楽しみになりました。柔道の動きを利用した身体を使うワークは子どもたちの成長にとても有益であるということを再確認できました
9. 交流会
- いろいろな方との話を通じてヨコのつながりができたことがよかったです。
10. 発達障害
- 柔道と発達障害の療育効果が認知され、より一層競技が普及していけばよいと思いました。今後、柔道人口の増加に寄与する可能性を感じました。
11. 昇級昇段
- 昇段に関して答えは一つではないということを改めて考えました。昇段に関する、色々な意見や海外の昇段事情が聴けて参考になりました。