ドイツの子どもが「大人びている」理由と「柔道の社会化」

6月19日(月)、「柔道の社会化」というテーマで、「ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか」の著者であるジャーナリストの高松平藏さまと対談させていただきました!

雑誌「近代柔道」に適当な時期に掲載いただく予定です。

ドイツには「青少年だけでなく、大人、高齢者、障害者や少数民族、難民などの社会的弱者、みんなが共に生きていくうえで一緒に運動をすることが大事だ」、「運動を通じて地域の人々とコミュニケーションをとり、孤立させずに、社会のなかで誰しもがイキイキと生きていけるようにすることが大事だ」という共通認識があり、スポーツ団体はこのような「社会化」を担う重要な組織という共通認識があるそう(ドイツは日本の総合型地域スポーツクラブ制度のモデルにもなっていますが、著書を読むと、ドイツの社会の背景にある価値観や仕組みが見えて面白いです)。

印象的だったことは、ドイツの子どもが「大人びている」、その理由の一つは親や教師以外の大人と接する頻度ではないか、という話題になったとき。高松さまが日本の大学で講義をするとき、学生に聞いてみると、日本の子どもは親や教師以外の大人と接した頻度が非常に少ないそう。自分の経験でもそう。

他方、ドイツでは、幼少のころから、地域の様々な大人と一緒に運動をしていて、親や教師以外の大人と接するのが普通のこと。もちろん両国には単純に比較できない様々な文化的違いがあると思いますが、大人と接する頻度が子どもの成熟度につながる、という視点にはとても共感しました。

子どもの成長を考えたとき、学校であれば「いい情報」をインプットし、柔道やスポーツであれば「勝つ」という成功体験を積ませようとする、学業でも競技でも「いい成績をとる」ことを目指すのが一般的だと思いますが、judo3.0は、「情報」や「勝利体験」のほか、子ども達が誰に会うか? という「人とのつながり」をデザインすることがもっとも大事だと考えています。

実際「インターンシップ」という教育のカタチが普及し、学校で「情報」を得るだけでなく、現場の「人」と一緒に働くことが大きな学びである、という認識が広がっています。

これからの柔道の先生の役割とは、子どもたちが柔道を通じて様々な人と接する機会を創ること、つまり、地域の様々な人々が集う豊かなコミュニティを築くことだと思うのです。

この視点から考えると、柔道の秘めた可能性は、世界中に「日本の地域の柔道クラブに行きたい」という人々がいること。もし彼ら彼女らが日本にくるルートができたら、子ども達に地域の大人だけでなく、海外の人々と接する機会まで創ることができる。

これはサッカーや野球など外来のスポーツにはない発祥国の強みで、この秘めた可能性をカタチにしたいと思って、私たちjudo3.0は試行錯誤しているのですが、高松さまから、このプロジェクトは「眠っている日本の文化資源を21世紀型教育システムに転換する試み」だと評していただき、このコトバにも感動。

このほかたくさんお話をさせていただき、このような素敵な機会をくださった「近代柔道」編集長の岩佐さまに本当に感謝です。高松さま、岩佐さま、本当にありがとうございました!

酒井重義

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